発売 1985年1月31日(昭和60年)
この本は、お地蔵さんに惚込んだ一人の女性による写真を通して、男と女が、それこそ縄暖簾で一杯ひっかけながら喋舌くる、お地蔵さんを真中に置いての「川の字」対談であり、真面目な、それでいて色っぽい話もあるという、気易い地蔵さんについての読物にと。 序文前書きより 谷口こうじ
お地蔵さんは賽の河原とは無縁でなく、「三つ五つの稚子が賽の河原に集りて……夜の三時の間には小石を拾いて塔を積む。一つ積んでは父の為、二つ積んでは母の為……」 と物悲しい章句が浄土和讃でうたわれる。賽の河原は火山の地獄の一部分として存在するほか、河川や坦々たる平野にも無数にある。越後なんか路傍にたくさんある。そういうものの写真記録も仏縁につながる由樹さんの仕事ではないだろうか。 (写真評論家 田中雅夫) 序文より
** 池添コメント **
フジフィルムのSS35mmでの撮影で、お地蔵さんという割合暗部の多い被写体ですがSSフィルムはシャドウの描写が良く、明見ゆきさんの撮影にをいて粒状性も非常に良く調子の綺麗なプリントが出来ました。
お地蔵さん関係の写真展が、東京・銀座 と フランス・パリ にて開催しております。
銀座での写真展は四ッ切での展示で、パリの写真展は全倍数点とその他、印画紙はフジのAM反光沢バラ板印画紙を使用
思い出に残る出来事として銀座での写真展があります。写真展期間中 田中雅夫先生がプリントが素晴らしいと絶賛してくれたとの事で明見さんが会場の帰りに赤坂の事務所に立ち寄ってくれました。一度、田中先生が私に会いたいとの事でしたが間もなく先生は入院をされお会いする機会を得ませんでした。非常に残念でした。
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